米国特許番号で検索
今回は、番外編として、番号がわかっている米国特許の内容の確認方法について説明します。特許電子図書館(IPDL)にも外国公報DBがあり、そこで米国特許の検索も可能ですが、ここでは、米国特許商標庁が公開しているデータベースを使った検索方法について説明します。
題材としては、最近、話題となっているJPEG特許を取り上げます。日経エレクトロニクス(2002年8月12日号、no.828、pp26-27)によると、2002年7月、米Forgent
Networks社は、自己が保有するJPEG関連特許(米国特許第4,698,672号)のライセンス契約プログラムを開始し、ソニーが第一号のライセンシー(推定契約金額1500万ドル)となったとのことです。
さて、この米国特許第4,698,672号とは、具体的には、どのような内容の特許なのでしょうか。そこで、米国特許第4,698,672号の内容を確認してみることにしましょう。そのため、今回は、前述したように、米国特許商標庁が公開しているデータベース「Patent
Full-Text and Full-Page Image Databases」を利用します。
- まず、「Patent Full-Text and Full-Page Image Databases」にアクセスします。すると、「Patent Full-Text and Full-Page Image Databases」のトップページが表示されます。
- 次に、トップページの左側に表示された「Issued Patents」(黄緑色の領域)の上から3番目の項目「Patent Number Search」をクリックします。すると、番号を指定するためのページが表示されます。
なお、「Issued Patents」とは、発行済みの特許を意味します。米国では、以前は、審査を経て特許されたものについてのみ、その内容が公開されておりました。すなわち、特許されるまでは、どのようなものが出願されているかがわかりませんでした。しかし、法改正がされ、2000年11月29日以降に出願されたものについては、原則として、出願から18ヶ月経過後に公開されることになりました。この公開された特許出願について調べる場合は、トップページの右側にある「Published Applications」(黄色の領域)を使います。
- 次に、画面ほぼ中央、「Query」の下に表示されたボックス内に、特許番号「4698672」を入力します。なお、番号を入力する際は、3桁毎にカンマ(,)を入力しても、しなくてもどちらでもかまいません。
- 以上のようにして特許番号の入力が終了したら、ページ中央にある「Search」ボタンをクリックします。
- すると、該当する特許の内容を示す画面が表示されます。この画面では、書誌的事項(出願日、発明者等)や明細書の内容(請求の範囲、詳細な説明)がテキスト表示されます。但し、図面は表示されません。
- 図面を見るためには、イメージ表示に切り替える必要があります。イメージ表示に切り替えるには、ページ上部(又は、下部)にある「Images」をクリックします。イメージ表示では、該当する特許公報がTIFF画像で表示されます。
なお、イメージ表示するためには、TIFF画像を表示するためのプラグインが必要となります。ちなみに、筆者は、Alterna TIFFを利用しています。他のプラグインについては、例えば、米国特許商標庁のヘルプページを参照してみてください。
- 適当なプラグインがインストールされていれば、上述したように「Images」をクリックすることによって、該当する特許公報の第一頁(フロントページ)が表示されます。そこで、画面左側中央にある「Drawings」をクリックすると、図面のページが表示されます。イメージ表示は公報1頁単位での表示になりますので、複数ページにわたる図面を見るためには、画面左側中央にある矢印をクリックする等して、ページをめくっていく必要があります。
以上のようにして、米国特許第4,698,672号の内容を確認することができるようになりました。
以上